愛知県西尾市と蒲郡市は知多半島と渥美半島に囲まれた三河湾に面した街です。温暖で海・山・川の自然に囲まれています。年間雨量は全国平均が約1,660mmであるのに対し、西尾市と蒲郡市では1,400～1,500mm台と、さほど多くはありません。ただし、昨今、雨量は増加傾向にあります。気温については、夏は30℃を超える真夏日もありますが、35℃を超える猛暑日は少ない傾向です。
西尾市には自動車関連企業が多く、自動車産業が盛んです。歴史公園をはじめ歴史的建造物も多く、観光地スポットとしての賑わいもあります。
蒲郡市も海辺一帯が三河湾国定公園に指定されており、美しい海の風景が魅力です。また、海岸沿いには4つの温泉地があり、県内外からも観光客が訪れます。

参考元：西尾市「西尾市の概要」
参考元：蒲郡市「愛知県蒲郡市移住促進サイトいいじゃん蒲郡　蒲郡市について」

西尾市がまとめた「西尾の統計 2023年刊」によると、2000年から2020年の20年間で世帯数は倍以上に増加しています。しかし、世帯数は増えているものの、今後は高齢化が予測されています。2022年の高齢化率は全国平均が約29％に対し、西尾市は約25％。全国平均よりは下回っているものの、今後も高齢化率は上昇すると予測されていることから、空き家や中古住宅が増えていくと考えられます。

また、西尾市が過去に調査した「西尾市住生活基本計画」によると、西尾市の持ち家率は県内でも高い部類です。建築の時期を見ると、半数が1990年以前に建てられています。

参考元：西尾の統計 2023年刊
参考元：内閣府「1高齢化の現状と将来像」
参考元：西尾市住生活基本計画

蒲郡市に関しては、ここ数年の高齢化率は約29％で、全国平均とほぼ同等です。2013年の「愛知県 地域分析シリーズ」によると、愛知県で持ち家率が低いのは名古屋市で45.5%。蒲郡市は約70％で、西尾市よりは低い部類に位置しています。
また、「蒲郡市の概況と住宅事情」からは、1990年以前に建てられた住宅は半数に迫る勢いであることがわかります。

蒲郡市および先に解説した西尾市についても、空き家率は11％を超えており、愛知県内では高い部類に位置します。このような住宅事情をふまえると、空き家を活用するためのフルリノベーションや、持ち家の設備を一新するフルリフォームなどが今後ますます注目されるのではないでしょうか。

参考元：蒲郡市住生活基本計画策定支援業務 計画の位置づけ 蒲郡市の概況と住宅事情
参考元：愛知県 地域分析シリーズ

フルリフォームを行うと設備が新しくなるので、より安全に快適に暮らせます。また、中古住宅や空き家を自分好みにフルリノベーションする活用方法もあるでしょう。ここでは、フルリフォームとフルリノベーションの違いやメリットをお伝えします。

フルリフォームとフルリノベーションの違い

まず、リフォームとは住宅の一部分のみを工事することです。老朽化した設備や生活に支障がある設備を新しくする目的があります。フルリフォームになると、工事の対象箇所が家全体に広がります。
リフォームをする目安の築年数は、築10年を超えるとキッチンや浴室などの水回りを重点的に行い、築20年を超えると家全体のフルリフォームを検討するのが望ましいでしょう。これは、住宅の基礎や柱、給排水管など、見た目にはわかりにくい箇所に劣化が見られるためです。

一方のリノベーションは、既存の住宅に大がかりな工事をし、住宅性能をアップするのが目的です。フルリノベーションに拡大すると、住宅全体の性能が高まります。依頼する業者にもよりますが、両者は施工費用や工期に差があり、一般的には大規模工事となるリノベーションのほうが施工費用と工期ともに高い傾向です。
また、フルリノベーションは空き家の解消にも役立ちます。築年数の経った空き家を自分好みにフルリノベーションすることで、住み心地の良い空間を実現できます。

＞＞参考コラム：リノベーションするならぜひ知っておきたいメリット・デメリット
＞＞参考コラム：リフォームとリノベーション。最近よく聞くけど、どう違うの？

フルリフォーム・フルリノベーションのメリット

フルリフォームとフルリノベーションには以下のようなメリットがあります。

・　現在の住宅を活用できる
・　間取りや設備を一新できる
・　建て替えよりも費用が少なくて済む
・　安全性を高めることができる

柱や梁など、既存の住宅の一部分を活かせます。思い出の詰まった家の雰囲気を感じられる、古き良きものを残せておけるのがメリットです。一方で、思い切って間取りを変更できるのもフルリフォーム・フルリノベーションの魅力。設備も一新でき、キッチンや浴室などの利便性もアップします。
また、基礎や構造躯体は残したうえで行うため、一般的には建て替えよりも費用が安く済む点もメリットといえるでしょう。

ここでは、フルリフォームの種類のうち、基礎と構造のみを残す方法であるスケルトンリフォームと、フルリノベーションにおいて手順を解説します。

１.リフォーム・リノベーションのイメージを具象化する
２.施工事例を参考に予算を決める
３.施工会社を検討し、見積もりをとる
４.施工会社を決定する
５.設計プランを見ながら打合せをする
６.正式契約
７.施工開始～引き渡し

リフォーム・リノベーションをするには、イメージを固めることが大切です。家族の意向も聞き、完成後の生活をイメージしていきます。予算を決める際には実際の施工事例をチェックするのがおすすめです。施工前の様子や施工にかかった費用、工期がわかると参考になるでしょう。
とくに大がかりな工事が必要となるフルリノベーションでは、現地調査を経て複数の施工会社から相見積もりをとるケースもあります。施工会社によって得意とする分野が異なるため、自分のイメージする家づくりが実現できるかどうかを見極めましょう。

実際に西尾市や蒲郡市でフルリフォーム・フルリノベーションをする場合、どの点を重視すると良いのでしょうか。

エリアの特徴でも述べたように、現在の降水量は全国平均よりは少ない傾向です。しかし、雨量は年々増加傾向にあることから、湿気に強い住宅性能を備えて損はないでしょう。
また、西尾市や蒲郡市は温暖な地域であり、夏場も35℃を超える猛暑日になる日はほぼないものの、暑さや寒さに強い住宅であればより快適に過ごせます。

湿気や暑さ、寒さに強い住宅性能としては高断熱・高気密を備えた高性能住宅が有効です。防湿シートや気密テープなどを用いて気密性を高めると、外気の空気が浸入しにくく、屋内の空気が逃げないメリットがあります。
また、屋根や壁内に断熱材を用いることで、住宅上部や横からの熱の伝導を抑える効果が期待できます。断熱材のほか、熱の出入りが大きい開口部への対策も有効。熱伝導率の低い複層ガラスや樹脂フレームを用いた窓などを取りつけるのも効果的です。

リキューでは、気密性を表すC値を過去の省エネ基準よりも高く設定。断熱性を示すUA値も日本で最も高い等級とされる「HEAT20 G2グレード」の基準に沿っています。

＞＞参考コラム：冬のためだけじゃない！住宅における断熱材の活用と種類について

リキューでは、中古住宅に新築住宅以上の価値をもたらし、快適な住まいを実現します。一級建築士事務所として培った知識や実績をもとに、高性能かつデザイン性に優れたリノベーションをいたします。
高断熱や高気密、耐震性の強化など高性能住宅でありながら、コストダウンもしっかり考えたうえで手に届きやすい価格で理想の住まいを叶えます。是非ご相談ください。

＞＞西尾市・蒲郡市で快適な住まいを実現しよう！リキューのリノベーションについて詳しくはこちら

著者：株式会社リキュー代表取締役　稲吉　伸英
保有資格：二級建築士 二級施工管理士 増改築相談員 耐震診断員 愛犬家住宅アドバイザー
これまでに培ってきた工務店の強みを活かし、地域に根ざした会社として、お客様に寄り添ったサービスを提供していきたいと考えております。

記事監修者：中小企業診断士（住宅コンサルタント）塩味 隆行
一般社団法人 住宅資産価値保全保証協会認定講師
住宅検討をされている方が後悔しない家づくりを実現いただくため、 全国各地で年100回以上、家づくりセミナーの講師を担当しています。 住宅購入の際に必要となる性能や土地についての基礎知識から、 資金計画などの専門的なことまで、客観的かつ具体的に情報をお伝えいたします。